せんぽ東京高輪病院の1泊2日人間ドックに行ってみた

それだけのレポート。行ってみたいけどどんな感じかわからないしな、と迷っている人だけには役に立つかも。

事前準備

  • 問診回答票に記入しておく
  • 便を取っておく (三日間に分けて採取)
  • 食生活調査票に記入しておく
    • とある一日の飲食を記録
  • オプション検査を受けるのであれば申し込んでおく
  • 前日の 21:00 以降、摂取していいのは水だけ
    • 一日目の午前中に血液検査をするためと思われ
  • ビジネスホテルに一泊するつもりの準備を
    • 詳しくは、全部レポートを読んだあとで判断のこと

一日目午前中

8 F の検診受付に 8:00 から 8:15 の間に来るように、となっているのでその時間帯に行くべし。私は 7:40 ごろに着いてそのまま受付してもらってしまったが。他の人や受付の方の動向を見ていると、その場でもオプション検査を頼めそうだが、事前に頼むのがマナーだろう、と歯切れの悪い言い方。

受付が終わると同じ階にある、一泊ドックの人用の宿泊施設、どうやらドック室というらしい、が、そこの鍵を渡される。ドッグ室だと犬小屋っぽい気がするが、ここでは関係ない。
部屋はビジネスホテルのシングル相当が 8 部屋、廊下の北側に並んでいる。他にツインが一部屋あるらしい。そのシングル相当の部屋のひとつ、805 号室の鍵と診療ガウンを渡された。部屋の内部はベッドと小さなテーブルに椅子 2 脚、奥にキャビネットといえばよいのか、ともかく着てきた服をかけておける収納があり、その中にサンダルも入っている。あと、大型のテレビ。と言ってもきょうびこれくらいのサイズは普通なのか? あとユニットバス。番組表もどうぞ、と言われたけれどテレビを見るつもりはなかったので
パス。

その日は私も含め、5 人が一泊ドックに参加。私以外は 50 代の男性か。日帰りで健康診断に着た人達とは違うガウンを着た運命共同体。あとで「一泊の人」というラベルで呼ばれるとは、思いもしなかった。

基本的に、各種診断は日帰りの健康診断と同じ場所 (主に 7F) で行う。一つの診断が済んだ際、近くの看護師さんにボードを見せると次に行く場所を指示される、というシステムに乗る。ボードの方にこの人は何が終わって、あと何が残っている、という情報が書いてあるので、看護師さんが知らなければならないルールも少なくて済む。合理的な分散システムだ。そのラインで採尿、身長・体重測定、採血、胸部レントゲンなどを済ませたあと、7F のオリエンテーションホールへ。
そこで「一泊の人」全員で一日目のスケジュールを聞く。9:30 に再度オリエンテーションホールへ戻ることを説明され、各自、まだ行っていない検査に向かう。オプションの脳ドックや肺ドックを申し込んでいた場合、たとえば、「9:40 脳ドック」やら「9:20 肺ドック」というメモがボードに記されることになる。タイマイベントとそのハンドラのアドレスが記されているようなものか。分散システムのエージェントたる看護師さんは、その人が「一泊の人」である場合は、タイマイベント発生時刻と次に回すべき検査でかかるであろう時間から判断してディスパッチしなければならない。ちょっと複雑になってきたぞ。そんなこんなで心電図検査やら内科診察、血圧測定なども行った。このあたり、スケジューリング管理が分散自律エージェントに任されているので、どの順番にどの検査をしてどれくらい待ち時間が発生するかをあらかじめ知ることはできないだろう。

9:30 にオリエンテーションホールに集合。トレーランGというジュース? を飲む。糖尿病検査 (糖負荷試験) のためだということ。きっかり 60 分後ときっかり 120 分後に採尿、採血して血糖値を調べるらしい。
オリエンテーションホールの隅で視力検査も行う。ちなみに、女性の場合はこの辺りで乳腺検査も入るらしい。

あとは採尿採血時間までドック室で待機、である。まだやっていない検査があると、頃合の時刻に内線で呼ばれる仕組み。オプション検査がない場合、かなり暇なので私は昼寝。10:25、11:25 に 7F の採尿室に降りた。あとは寝てた。60 分後、120 分後に尿を出す自信はなかったので、昼寝の前に水をがぶ飲みしておいたらそれなりにそれなりだった。自信のある方は適当に、ない方もそれなりに。
120 分後の採血が済むと、そのまま看護師さんに連れられ 2F の眼科へ。あっというまの検査で、??? と思ったが、あとから考えると午後の眼科検診で使う瞳孔を開く目薬を使用可能かを調べるためのチェック
だった模様。また「一泊の人」がぞろぞろと 8F まで誘導され、各自のドック部屋へ。しばらくしたら昼食の入ったワゴンが廊下まで来た。各自、自室に持っていって食べる形。食事内容についてはのちほどまとめて。私は北向きの窓を開けて (細くしか開かないが) 風を通しながら昼食をとった。窓からは東京タワーが見える。

一日目午後

午後は 13:15、オリエンテーションホールに集合、というところからスタート。一通りスケジュールを説明してもらい、翌日の外科診療の準備として翌朝に使う座薬をもらう。外科診療とはすなわち、直腸の触診。
それから、同じ 7F の眼底検査室にて眼圧測定と眼底撮影。その後オリエンテーションホールに再集合したあと、事前に記入しておいた食生活調査票に基づいて生活週間について指導を受ける。
で、その後はまた 14:00 までドック部屋待機。私は昼寝。我ながらよく寝るもんだ。
14:00、一旦オリエンテーションホールに集合したあと、耳鼻咽喉科の診察を受け、ついで瞳を広げるという目薬を点眼。20 〜 30 分後にぼやけて見えるようになると説明を受けたが、点眼して 10 分後には既にドック室で眠りに落ちており、どのようにぼやけていったかは不明。

16:00、7F 泌尿器科診察を受けるためにオリエンテーションホールに集合。念のため、確認しておくが、女性の場合は関係なし。そのあと眼科の診察を受ける。ドック室に戻ったのが 16:40 くらいか、次に気がついたのは、夕飯が廊下に届いたことを知らせる声で目覚めた 17:50 だった。灯りのともった東京タワーを眺めながらのんびり夕食。下膳したのが 19:00 くらいか。すぐに寝てしまった。

寝てしまえば関係ないが、気をつけなければならないのが夕食以降の飲食。夕食後は食べるの禁止。21:00 以降は水以外の飲みもの禁止。23:00 以降は水も禁止。翌日の胃部レントゲン撮影のため。
あ、あと、面会は 22:00 まで可能だとのこと今までの記述でわかると思うが、かなり暇なのでいけにえの話相手を準備しておくのは悪くない作戦だと思う。テレビで暇が潰せる人はそれでもよし。普段は読みたくても読めない六法全書とか持ち込むのもいいのではないだろうか。

二日目午前

いつものように 4:00 ごろ起床。風呂にのんびり入る。ユニットバスだけど、バスタブはたっぷりお湯の入る日本人仕様。ここで気づいたが、起きている時間が同じなら、夜 21:00 以降に寝たほうが飲食なしの時間が短くて済む。で、どうするかといえば、寝てしまうのが吉ということだ。

7:00、指定された時刻になるまで待っても便意がなかったので人生初の座薬を使用。5 分 10 分は我慢するように、と指導を受けていたので、どんなすごい衝撃が来るかとワクワクしながら待機していた。待機時間はさすがに寝るわけにいかず、この機会に読破してしまおうと持ち込んだ「情報サービス産業白書 2008」を初めて開いてみた。その後の 10 分間のことは詳しく書かないが、期待したほどのことはなかったということだけ述べておこう。ちなみに期待したほどのことはなかったのは、「情報サービス産業白書 2008」ではない。この白書は私にとって期待した以上にためになった。

7:40、部屋のドアを開け放してベットに寝転んだ。8:10 に看護師が部屋に来て安静時の血圧を計るから鍵を開けておけ、との指示だったが、寝てしまってても勝手に入ってきてもらおうとドアも開け放しておいた。
8:10 血圧を計りに来てくれたし、会話もした覚えがあるが、なんとなくぼんやりとしか覚えていない。覚醒していなかった可能性がある。ぼんやりとした記憶の断片の中に健康診断受付のにぎやかさがある。ああ、今日も日帰り検診の人達がやってきたのだな、と。
9:00 ちょっと前にオリエンテーションホールへ集合。外科診察室で外科診察を受ける。ほんとにどうでもいい情報で申しわけないが、その際「ケツの穴が小せーなー。」と言われた。無論、もっと上品な言葉遣いだったし、比喩的な意味ではないということが明らかにわかる言いまわしだった。失敬。
その後、胃部レントゲン撮影に。初バリウム。それから 8F の栄養相談室に栄養指導を受けに行った。事前に記入して提出しておいた「とある一日の飲食の記録」を基に栄養指導を受け、腹囲を測定するが、実質は太っている中年のための指導のようだ。この「とある一日」は自分のところの畑で採れた大量の茄子を消費するために茄子尽くしの料理で、よく見ると普通じゃない食事内容だと思うが特に問題視されなかった。
とりあえずわかったことは、体重を増やしたいなら、もっとカロリーを摂取しなければならない、ということだ。

その後、ドック室に戻ったのが 9:45 ころか。あとは 11:30 の昼食と13:45 の診断結果面接だけである。暇だ。ちなみに、女性の場合は 10:00 頃に婦人科の診察が入るし、オプション検査を頼んだ人は昼までの間にそれらが割り込む可能性がある。寝飽きていた私は早速カロリーを摂取しようと、また、バリウムを早く
排出しようと、病院を抜け出して近くのコンビニに行き菓子パン二つと飲み物を購入した。普段は食べないようにしている大量生産系パン。あー、いろいろ添加物入っているなぁ、と成分表示を、眺めながら食べる
背徳の味のおいしいこと。そうそう、病院を抜け出す前にガウンを脱ぎ、普段着に戻った。

二日目午後

うつらうつらしながらも、11:30 にはしっかり昼食もいただいた。コーヒーもついていた。昼食後は早いうちに部屋を片付け、鍵を受付に返した。診断結果面接を待つ間は、オリエンテーションホールの隅で白書を
読んで過した。診断結果面接ではいろいろ話を聞いておしまい。

食事内容

さて、気になる食事メニューである。これにはいくつか驚かされたことがあった。

しっかり目のメニュー

何も主張しないと通常メニューになるのだが、カロリー控えめメニューも選択できる。ただし、三日前くらいまで(失念)に申し込む必要がある。
基本的にご飯お茶碗に普通盛り、汁物、動物性たんぱく質な主菜、野菜の煮物系、サラダやおひたしなどの副菜、フルーツ類という組合せ。これにほうじ茶がつく。けっこうしっかり食べた気になれる。
わりと薄味好みの私にしたら、ちょうどいいか、微妙に濃いくらいの味付け。病院食、という感じはしなかった。茶碗蒸しがついた日もあり。
なお、三回の食事のうち二回(私のように二日目の昼食前に間食してしまうと一回に減る)は、もっともおいしいと言われている「空腹」という名のソースがかけられている。

ホットでクールなお食事

食事はワゴンに乗って、ドック室が並んだ廊下に置かれる。このワゴンが保温庫と保冷庫を兼ねており、一人分のトレーの右から 3/5 は保温され、残り 2/5 の左側が保冷される仕組みになっている。最初この仕組みがわからず、保温庫側の扉だけ開けてもトレーが取れーなくて(←はい、ここおやじギャグ入ってます。笑いどころですよ)困った。観音開きになっている保温庫扉(右)と保冷庫扉(左)を両方空けてトレーを引き出すことになる。
そういう構造になっているので、自然両手でトレーを引き出すことになる。トレーがあってもなくても保温庫と保冷庫の熱交換を妨げるようシャッターがついていて、そのシャッターがトレーを上から押さえつけている。トレーを抜き出すと自然にシャッターが下りるし、トレーを戻すときにはシャッターを押し上げながら差し込むことになる。何が言いたいかというと、そのシャッターの圧に抗しながら片手でトレーを取り出すのは困難で、その点でも両手でトレーを引き出すしかなくなり、そうすると「保温庫と保冷庫の扉を閉じるための手」「ドック室のドアを開けるための手」が不足するのだ。これには「一泊の人」みんながそれぞれに試行錯誤していたようだ。私は次のリストのうち、上二つを利用していた。

  • ドアストッパーを使ってドック室のドアをあらかじめ開け放しておき、トレーを部屋まで運んでからワゴンの扉を閉める(一定時間ワゴンの扉が開けっ放しになる&ドック室のドアも開け放しになる)
  • トレーをワゴン隣の台に置きにいってワゴンの扉を閉める。その後、ドック室のドアを開け放しておいて、置いておいたトレーを持って部屋に戻る
  • ワゴンの扉は体の一部(腰など)を使って閉め、部屋のドアを開ける際はドアノブを捻る作業の間だけなんとか片手でトレーを保持する。
  • 「一泊の人」の中で仲良しさんを作って、お互いに協力し合う(誰かの部屋でボードゲームやカードゲームでもする中になれればさらに楽しいだろう)

どうでもいいことにスペースを使ったが、温かいものは温かく、冷たいものは冷たくいただけるのはうれしいことである。

これが栄養学的に標準的なメニュー?

必ずフルーツがつくのだが、これがわりと力が入っている。「デラウェア 1.5 房 + オレンジ 1/4」とか「メロン二切れ + パイン 3 切れ」など、かならず二種類の果物がつく(ここで挙げた組合せはうろ覚え)。しかも、私の感覚ではそのうち片方でも十分な量。もし、これがビタミン摂取量などを基準に作られたメニューなら、私の生活は明らかに果物不足。

それと、動物性たんぱく質と脂肪分の量も意外と多い。主菜はうなぎの蒲焼、銀ダラの照り焼き、トンテキチーズソースがけ、というところ。(私にごく近い人以外には通じないだろうが、)量としては、いつもの食事であれば、私とつれあいが二人でわけてちょうどいいくらいの量。銀ダラ(だと思う)は分厚く、脂もたっぷり乗っていておいしい。トンテキ(でいいのかな)もしっかり脂身がついている。もちろんそこがおいしい。そのうえチーズベースのソースがかかっていて、なんとサラダにはチーズが二切れ。ポテトサラダのわきにたっぷりのマヨネーズがついていたことも。おいしいからいいけど、こんなに動物性たんぱく質と脂肪分が入っていても標準的なのかな。

おいしいことはおいしいからいいのだが、味付けもそれほど薄くはなかったし、推奨される栄養バランスおよび熱量なんだろうか、と疑問に思った。ので、7F のオリエンテーションホールにあった「お客様の声をお聞かせください」的な紙に、「これって標準的なものですか。熱量とか塩分量とか示してくれるとうれしいかも」的メッセージを書いて投函しておいた。

アメニティグッズ

ドック室には、ハンドタオル、バスタオル、足拭き用バスマット、石鹸、歯ブラシなど(他のものは必要ないので調べなかった。歯ブラシも持参したから使ってないけど)がある。寝間着は持参するように書いてあったので持っていった。診察用のガウンを寝ているときも含めて一日半着っぱなしでも問題ないと考えている人なら必要ないだろう。一応着替えも持っていったのだが、受付後すぐ脱いだ服を 28 時間後に着る感じなので、必要じゃないかも。あ、下着の替えは持っていったし、実際替えた。

オプション検査のススメ

オプション検査は受けたほうがいいように思った。暇だし。どんなオプション検査があるのか、事前に時間をとってじっくり検討するといいと思う。私としては次回、脳ドック、肺ドックのどちらか、あるいは両方を是非やってみたいと考えている。
睡眠時無呼吸症候群の簡易検査もいいかも。寝る際にちょっとした装置を手につけるだけのお手軽さだし、事前に予約も不要みたいだし。3,150 円だったかな。最近の睡眠は質がいいと思えないので、やっておけばよかったかも。