楽しさを思い出させる二槽式

二槽式洗濯機で洗濯していると、洗濯が楽しい。
いや、料理自体を楽しむ人が多いように、元々洗濯も楽しめるものなのだ。そのことを思い出させてくれる、というほうが正しいのだろう。

二槽式洗濯機での洗濯の楽しさは、何に起因するのだろう。家事本来の楽しさだろうか。作業全体のコントロールは人間が行って、実作業自体を機械がやってくれる、という作業構造に起因するのだろうか。多少のコツが必要で、うまくやらないとうまく働いてくれないところも関係しているだろうか。

自動式洗濯機は家事を楽しくはしない。家事を代行して時間を作り出すのかもしれないけれど、そうして産み出された時間が有効に使われているのかどうかは不明だ。全自動式の調理はきっと楽しくないだろう。世の中には「お手軽、簡単」な、料理自体の楽しさを減らすレシピなるものに溢れてはいないだろうか。

二槽式洗濯機は、家事の大変な部分をうまく機械化し、楽しさは残している。バランスがいいと思う。電気じゃなくて、人力で回転させられたら、もっと楽しいかもしれない。