2009-06-25の読みさし

相対論がプラチナを触媒にする (岩波科学ライブラリー):100%

読了。

一酸化炭素ガスの分子はワサワサと「立って」プラチナの表面に吸着する。酸素ガスの方は酸素原子になって吸着し、ワサワサ動いている一酸化炭素にぶつかって二酸化炭素になる。一酸化炭素が非解離吸着で、酸素が解離吸着なのがポイント。もっと軽い金属だと一酸化炭素まで解離してしまうし、もっと重い金属だと酸素が解離しないし、で触媒として働かない、と。周期律表の同じ列にあって性質の似ているはずのニッケルだとなんでダメなんかね、というと、それはプラチナがちょうどいいポテンシャル場を作っているから。原子核を回る電子の速度が相対論を無視できない速さで、それがちょうどいい感じのポテンシャル場を作ってる。

金属の表面の第一層目が、二層目以降の結晶構造とは違う配列になる、というのが面白い。特に、生き物のように安定層と準安定層をいったりきたりしたり、ガス分子や原子をとりこんだりはきだしたり、というダイナミックなものになっているのが楽しい。触媒というのは、それ自体がなんにも動かない、ってわけじゃないんだね。反応の前後で化学的に変化がないとしても、当然、反応の途中ではそれ自体も物理法則に従って動いているわけだ。

電子顕微鏡で捉えたプラチナ表面に現れたパターンの映像が見事。

メタマス!―オメガをめぐる数学の冒険:100%

読了。付録はちゃんと読んでいないけれど。

メタマス!―オメガをめぐる数学の冒険

メタマス!―オメガをめぐる数学の冒険

読後感を言葉にしづらいな。ということはちゃんと理解できていないってことなんだろうか。
セクシーな数学―ゲーデルから芸術・科学までを読んだときとだいたい同じだけど、そうだ、ライプニッツから果てはシュメール人までアイディアが過去から連綿と続いてきている、というところが面白かった。うん。また日を置いて読み直してみたい。

日本を創った思想家たち (PHP新書):拾い読み:80%

日本を創った思想家たち (PHP新書)

日本を創った思想家たち (PHP新書)

ガイアの復讐:0%

ガイアの復讐

ガイアの復讐

読み終えた本があると、別の本を読み始める私。