外食の食品が汚染されていたら

その外食を提供してる会社の責任を追及をするのもいいだろう。謝罪会見を開いているのを見て、「謝罪は当然すべきこと」と思うのもいいだろう。「仕入先を信用していた。今後はこのようなことがならないよう独自の監視体制を導入する。」という会見での発言に対して、「今までのやりかたが甘かったんだ。」と語気を荒げてもいいし、「だからといって価格を上げないでよ。」と要求するのもいいだろう。
ただ、そうするのであれば、次のことは受け入れざるを得ないのではないか。すなわち、家族なり友人なりとの食事で、その外食店を選択したことがある場合、「家族なり友人なり」に対するあなたの立場は、あなたに対する外食店の立場と同じである。「仕入先 -> 外食店 -> あなた」と「外食店 -> あなた -> 家族なり友人なり」とが対応すると仮定すると、あなたが外食店に対して持った感情、批判を、あなた自身が受けなければならない。
たとえば、その外食店の食事を子供に供したことがあれば、子供に責任を感じる必要がある。外食店が仕入先を信頼していたせいで汚染食品を提供してしまっていたのが言い訳にならないのであれば、あなたがその外食店を信頼して子供に食べさせていたことも言い訳にならない。

というのはかなり乱暴な仮定に基づく、かなり乱暴な言説である。ただ、消費者という立場に安穏としていたり、自分で考えることを避けていたりすると、ほんとうに大切なものを見逃したり、失ったりする可能性がある、とは思う。