クローズアップ現代「振り込め詐欺 なぜ減らないのか」

昨日、たまたま NHK 総合 19:30 からの「NHK クローズアップ現代+」で振り込み詐欺について取り上げていたのを途中から聞いた(映像はほとんど見てない)。いくつか自説に絡む部分が放送されていた。メモしておこう。

進化はごく一部でしか進行していないかも

取り上げられていた内容からすると、「緊急の金銭の用がある身内を装う」戦略を用いる、「身内危機」属(生物学の「属」になぞらえ)内での種、亜種が相当繁栄している、ということのようだ。この戦略はかなり有効なのだろう。ワーカーの募集、ターゲットの特定、危機管理システム、ツール類など「仕事のノウハウ」がマニュアル化され、そちら側はある程度完成され、そちらの開発に力を注ぐより、いろいろな「押し」のテクニック、情報が使われているようだ。それだけ「緊急の金銭の用がある身内を装う」戦略が有効だということで、その面からの淘汰圧は少ない。せいぜい品種か亜種程度しか育たない。

よく「こんな手口の振り込め詐欺も発生しました」みたいなニュースをやっているので、どんどん「科」や「属」ができるような大きな進化が激しいかと思ったが、そうでもないらしい*1
番組では警視総監(だったかな)が携帯電話契約時の本人確認強化など、現在の「身内危機」属の生息条件を狭めるような対策を示していた。

流動化という観点はあっていたっぽい

警視総監(だったかな)は、「詐欺集団は、被害者がこつこつ貯めていた年金を騙し取ってほとんど一晩の遊興費として使ってしまう」と(いうようなこと)言っていた。まさに、キャッシュを市場に回す経済効果があると言えよう。警視総監をして詐欺集団を「刹那的」と言わしめていたが、景気対策とは「刹那的に生きよ。蕩尽せよ。」ということではないかと思う次第。

*1:メディアに乗せられてるなあ。